上司や親せきなど目上の人送る年賀状のマナー|年賀状の書き方

上司や親せきなど目上の人送る年賀状のマナー|年賀状の書き方

上司や親せきなど目上の人送る年賀状のマナー|年賀状の書き方

一昔前は、年賀状というと印刷屋さんに出して文面や住所、簡単なイラストまで、プロが作成してくれました。印刷屋さんでは年賀状を送付する人に失礼のない文例や形式のものをお任せで作ってもらえました。年賀状や文書の専門家が作るわけですから、礼儀にかなった年賀状ができました。

 

もちろん有料ですが、出来栄えに大きなマナー違反などはなかったように思います。

 

 

しかし最近はパソコンやデジカメ、スマホ、家庭用プリンターの普及によってご家庭で手軽にプロ並みの印刷ができるようになりました。材料費以外費用がかからないハンドメイドですし、またたく間にそんな自家製の年賀状作りが広まっていきました。

 

家族写真を入れたり、カラーの鮮やかなイラストなどプロ顔負けの年賀状を作る人も多くなりましたが、上司や親せきなどの目上の人、いわゆる上下関係にのっとった年賀状をと考えると、あまり奇想天外な物やクダけた物は適していません。

 

やはり年賀状のマナー違反を起こさず節度を持った年賀状作りにはいくつかの決まりごとがあります。

 

友人同士、同僚などとやり取りする年賀状は別として、上司や親せきなど目上の人に出す年賀状はマナーを守るようにしたいところです。

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年賀状を送る時期と宛名書き

年賀状は一般に松の内(1月7日)までに届けばいいものです。

 

しかし、目上の方には元旦に届けたいものです。こちらの緊張感を持ったご挨拶の気持ちが元旦の朝届くことによってより感じられるはずです。年賀状は元旦にその年の気持ちを込めて書くというのが本来の姿であるとの考え方もありますが、松の内とはいえ、なるべく早くに届いた方が礼儀にかなっていると思われます。元旦に配達してもらうためには、年末にしっかり準備をして置くということです。仕事始めに上司と顔を合わす前に年賀状が届いていることは必須条件です。

 

年賀状のあて名書きも、年の初めということもあり失礼のないようにします。敬称は「様」がどんな人にも使うことができて間違いありません。「殿」は目上の人が目下の人に対して使うものなので避けます。お世話になった先生や医師、政治家には「先生」を、会社や団体には「御中」とします。連名の場合は全てに「様」をつけるようにします。

 

年賀状全体に誤字、脱字があるというのは大変失礼になります。その他、薄墨や黒枠のデザインは仏事を思い起こす人もいるので止めましょう。年の始めですし、万一書き損じたら、修正ペンで消すことはせず、書き直します。

年賀状を書く時のマナー

まず、年賀状に書く時の最低条件は、第一に新年を祝う言葉、次に送る相手に対しての挨拶、最後に年号が記されていることです。

 

新年を祝う言葉も上司や親せきなど先輩に出す場合は、相手を敬い、心を込めて年賀状をしたためたという気持ちが伝わるようにします。「賀正」、「迎春」、「寿」などではよくありません。1文字や2文字の挨拶言葉は目上の人から目下の人に出す場合と覚えておきましょう。

 

「恭賀新年」、「謹賀新年」などへりくだった表現が入ると、相手を敬う気持ちを表すことができて、礼儀にかなったご挨拶になります。もちろん「あけましておめでとうございます」や「初春のお慶びを申し上げます」など、丁寧な文章のご挨拶を自分流の文章にするのも好感が持たれます。

 

 

しかし、「新年あけましておめでとうございます」と賀詞(挨拶の言葉)を重ねたり、次に書く挨拶文とで賀詞が重複してしまうことも避けましょう。

 

相手を敬う気持ちを込めて賀詞を選ぶとすると、外国人に出す年賀状でない限り、英文の「HAPPY NEW YEAR」は使わない方がいいでしょう。年配の目上の方にはそのニュアンスがストレートに伝わらない場合もありますし、英語にははっきり敬語という概念がないからです。

 

賀詞が書けたら、次に添える挨拶文です。ここには、昨年お世話になったお礼、新年の付き合いのお願い、健康、幸せを祈る気持ちなどを記しますが、大切にしたいことは、年賀状を差し上げる人の境遇、立場に添う気遣いのある文を心を込めて書くようにします。どの添え文がどの人も同じでは、社交辞令であることが見え見えでよくありません。

 

細かい添え書きのマナーといえば、句読点は、区切りをつけないということから新年の挨拶には使わないのが慣習となっているようです。また、儀礼的な文章に句読点をつけないのが通例となっています。読みづらい時は、空間を空けたり、改行をうまく使うなど工夫します。

 

また、新年のお祝いの年賀状に、もちろん「忌み言葉」は禁止です。年賀状には「去年」、「死」、「終」、「無」、「離」「病」など縁起の悪い言葉を避けます。無意識のうちに使ってしまうこともあるので注意しましょう。

 

「元旦」とは1月1日のことを表わしています。そのため「1月元旦」や「1月1日元旦」と書くと意味が重複してしまい、NGです。「○○年元旦」のように使います。

写真入りの年賀状

また、最近よく見られる写真入りの年賀状に付いてです。

 

会社やかしこまった所に出す年賀状には、カジュアル感が出ておススメできません。家族ぐるみの親交がある人、目上の人と言っても遠方の親戚で、家族の近況報告を心待ちにしている人もいます。

 

写真を使用する場合は、先方と自分自身の立場関係をよく考慮しましょう。特に子どもの写真を送る時は、必要であるか、不快感を与えないかなど年賀状をもらう人の立場に立って考える必要があります。

 

万が一、写真付き年賀状を送る場合、黒いフレームは葬儀の写真を連想させるため避けましょう。

 

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